妊娠中の食品添加物……妊婦さんがカット野菜を食べても大丈夫?
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妊婦さん向けの食事指導では「両手いっぱいの野菜を食べるようにしましょう」とアドバイスされることが多いです。
実際にたくさんの野菜を手軽に食べる方法としては、カット野菜を使う手があります。
既に刻んだ野菜が袋詰めされているので、サラダや炒め物が簡単に作れて、妊娠中で体調がすぐれない時でも利用しやすいです。最近は複数の野菜がセットになった商品も発売されています。
ただし「カット野菜は添加物だらけ。栄養が取れない」という話や「妊娠中に食品添加物を摂り過ぎると、赤ちゃんがアトピー、アレルギー体質になる」と言われることがあります。
妊娠中は食品添加物の影響を気にして、カット野菜で野菜を食べない方が良いのでしょうか?
カット野菜に使われる食品添加物や安全性、胎児への影響に関してまとめました。
カット野菜に使用される食品添加物
- 次亜塩素酸ナトリウム
- オゾン
- pH調整剤
それぞれの特徴や用途について紹介します。
次亜塩素酸ナトリウム
野菜の洗浄や殺菌に多く使用される食品添加物です。
カット野菜ならば、生食用のサラダや炒め物用の生野菜に使われています。
カットした野菜を次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸すことで、野菜に付着している菌などを除去、殺菌します。
出荷前に水洗いによって除去される「加工助剤」なので表示義務がありません。
カット野菜の袋を開けた時に塩素のようなニオイがしたら、次亜塩素酸ナトリウムが使われている可能性が高いです。
オゾン
次亜塩素酸ナトリウムを使った殺菌以外だと、主にオゾンが使われます。
酸化力が強いオゾン水にカット野菜を浸けることで、微生物の増殖を防ぎ、脱臭、脱色、有機物の除去に効果を発揮します。加工助剤なのでパッケージの表示義務から免除されています。
次亜塩素酸ナトリウムと比較して、食材の味を損ねにくいのが特徴です。
pH調整剤
食品の酸性やアルカリ性を調整する働きをする食品添加物です。
pH数を4~5の酸性に保つことで変色を防止、傷むのを抑制します。
カット野菜が次亜塩素酸ナトリウム溶液やオゾン水で殺菌処理された後、pH調整剤をかけます。
クエン酸、醸造酢、フマル酸などの総称としてパッケージに記載されています。
pH調整剤はごく一般的な食品添加物で、カット野菜の他、おにぎりやお弁当、加工食品に多く用いられています。
食品添加物の安全性、胎児への影響は?
食品添加物や科学調味料が胎児に影響するという証拠は今の所ありません。
食品添加物は厚生労働省から認可を受けており、健康や身体に影響があると分かれば認可は取り消されるので、過剰に気にしなくても大丈夫だと思います。
食品添加物は身体の中で代謝されるので、健康体であれば胎児に影響を与えるだけの量が体内に蓄積されることもありません。
カット野菜の食品添加物を気にして野菜を食べず、毎日カップラーメンやジャンクフードを食べ続ける方が、よほど問題があります。
また適量の食品添加物を使用することで、食中毒を防止できるので、カット野菜は安全性が高い食品とも言えます。
ただしカット野菜の保存状態が悪い、充分に洗っていない、加熱していないなどの理由で、食中毒の原因菌やウィルスから食中毒が引き起こされる可能性もあります。
食中毒の予防法に関しては「カット野菜は食中毒の原因になりやすい?6つの予防方法」でまとめているので参考にして下さい。
きちんとした保存や洗浄、加熱さえ行なっていれば、まな板や包丁を使わず、野菜に触れる機会が格段に減少するカット野菜を使用した方が、食中毒の危険性は低いとも言えます。
最後に
妊娠中にカット野菜を食べても良いかどうか迷った時は「食品添加物」と「野菜を多く食べること」のどちらを重要視するかが焦点になると思います。
妊娠中は特に野菜を多く食べるように指導されます。
カット野菜は既に刻んだ状態で売られているので、「野菜が足りない」と思った時に野菜を簡単に食べられるのがメリットです。
カット野菜はスーパーやコンビニでも多く見かけますが、産地直送の野菜を使った新鮮な国産カット野菜を宅配する「イエコック」などの宅配サービスもあります。
生の野菜は一般のカット野菜と同様に次亜塩素酸ナトリウムで殺菌処理されていますが、温野菜はスチーム加熱による熱消毒だけがされた状態です。
下処理が終わった状態で野菜が届くので、料理の時間が短縮でき、体調がすくれない時も手軽に野菜を食べられます。
カット野菜だけに限った話ではありませんが「これは妊婦である自分が食べても大丈夫だろうか?」と少しでも不安に感じるものは、食べないようにするのが安心だと思います。