メリット・デメリット

カット野菜は食中毒の原因になりやすい? 6つの予防方法

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カット野菜の食中毒を予防する方法

カット野菜が原因となったO157などの食中毒が全国各地で起こっています。

特に目立つのが業務用のカット野菜ですが、カット野菜が一般家庭にも多く出回っていることから考えても、他人事ではありません。

カット野菜は切り口から浸出液が出て、細菌やウイルスが増えやすいという特徴があります。
安全にカット野菜を食べる為には、どのようなことに気を付けるべきでしょうか?

なぜカット野菜で食中毒が起こるのか?

原因の一つとして、カット野菜工場での殺菌消毒不足があります。
カット野菜の安全性を確保する為、加工工場では次亜塩素酸ナトリウム溶液などの食品添加物を使った殺菌処理が行なわれます。

次亜塩素酸ナトリウムは使う量や、殺菌に適した濃度が決まっています。
繁忙期でカット野菜を規定量以上入れていたり、濃度管理が疎かになっていたりすると、きちんとした殺菌が行なわれず、食中毒の原因菌が残ったままになります。

その結果、細菌が増殖して、食中毒が発生してしまうのです。

ちなみにウイルスによる食中毒は「食品や水では増殖しない(ウイルスは細菌と異なり、細胞内でしか増殖できない為)」。「二枚貝やエビなどの例外を除いて、食品原材料の中には病原となるウイルスは存在しない」という特徴があります。 

ウイルス性食中毒の代表的な存在はノロウイルスは、食品中では増えませんが、人間の腸管内で増えます。

また加工工場でしっかり殺菌消毒されていても、実際に私たちが食べる頃までには数日間の時間差があります。

細菌数は、時間の経過と共にどうしても増えるので、カット野菜を充分に洗わなかったり、加熱しなかったりすると、繁殖した食中毒の原因菌などによって食中毒が引き起こされます。

食中毒予防の為の6つのポイント

食中毒の原因を「つけない」「増やさない」「やっつける」が食中毒予防の3原則と言われています。

食中毒を予防するための具体的なポイントを6つ挙げてみます。

カット野菜はなるべく冷えているものを選ぶ

カット野菜の温度が低ければ低いほど、細菌の増殖は抑えられます。

スーパーやコンビニで売られているカット野菜を買う時は、なるべく奥の方で冷気が当たって冷えているカット野菜を選びましょう。

常温のまま持ち歩かない

昼ごはんにサラダにしようと思って、朝コンビニでカット野菜を購入した後は、職場などの冷蔵庫に入れておきましょう。

常温のまま持ち歩いていると、野菜の温度が上がって菌が繁殖しやすくなります。
例えば食中毒の原因菌の一つ、O157は室温でも15~20分で2倍に増殖します。

帰ったらすぐに冷蔵庫に入れる

カット野菜を買って帰ったら、冷蔵品は冷蔵庫、冷凍品は冷凍庫へすぐに入れましょう。

細菌の増殖がゆっくりとなるのが10度以下、増殖が停止するのが-15度以下なので、冷蔵庫は10度以下、冷凍庫は-15度以下を目安に設定しておきます。

野菜は充分に加熱する

ほとんどの細菌やウイルスは、加熱することで死滅します。

食中毒を防ぐ為の目安は、中心部の温度が75度以上で1分以上加熱すること。
野菜をしっかり炒めたり、沸騰したお湯に入れて煮込んだりすれば安心です。

生野菜サラダも、電子レンジで1分以上加熱して温野菜サラダとして食べるようにすれば、食中毒のリスクは大幅に下げられます。

食べる前に野菜と手をきちんと洗う

細菌や食中毒の原因菌は、野菜の切り口から増殖します。
カット野菜が殺菌され、洗ってある状態で売られているとは言っても、日が経過するごとに細菌は増えていきます。

サラダ用、野菜炒め用問わず、調理する前には水できちんと洗っておきましょう。

また手には様々な雑菌が付いています。
食中毒の原因菌が、カット野菜に付く可能性も充分に考えられます。
カット野菜に触る前、食べる前には石けんやハンドソープを使って必ず手洗いをしましょう。

もちろん、カット野菜を食べる為に使う皿やハシも清潔な状態であることが大切です。

カット野菜は早めに食べ切る

常温で放置したり、封を開けた状態で置いていたりすると、野菜の切り口から細菌が増殖してしまいます。

使い切れずに余ってしまったカット野菜は、空気に触れないよう容器に入れたり、袋の口を閉じたりして、冷蔵庫に入れておきましょう。

それでもパックされた時に比べて、菌は増えやすいので、生野菜サラダの場合は当日中か次の日までには食べ切ることが大切です。

充分な保存・洗浄・加熱で食中毒の心配要らず

カット野菜はきちんとした保存と洗浄、加熱をすれば食中毒の心配はありません。

むしろカット野菜を使った方が、野菜を刻む時に使う包丁やまな板(調理器具から食中毒の原因菌やウイルスが移る可能性もあり)が登場せず、野菜に触れる回数が格段に少なくなります。

普通に野菜を刻んで調理するよりも、食中毒の危険性は少ないかもしれません。
もちろん丸ごと野菜に比べて細菌量は高いので、カット野菜を購入した時は、すぐに使い切ることが大切です。