噂は本当?「カット野菜に防腐剤や保存料が使われている」の真実に迫る!
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カット野菜の危険性に関する人々の口コミを見ていると「カット野菜には防腐剤が使われていて体に悪い」「保存料がかかりまくりだから使うな」という意見が多々ありました。
「カット野菜に使われている薬品・添加物とは?」では、カット野菜で使用される食品添加物について書いた時に、保存料や防腐剤について書かれたデータは見つかりませんでした。
本当にカット野菜には防腐剤や保存料が使われているのでしょうか?
そもそも防腐剤・保存料とは?
食品で使われる防腐剤とは食品添加物の「保存料」のことを指します。
保存料は食品の腐敗の原因になる菌の増殖を抑えて、食品の保存性を高める為に使われます。
【主な保存料】
- 安息香酸、安息香酸ナトリウム
- しらこたん白抽出物
- ソルビン酸、ソルビン酸カリウム
- プロピオン酸、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウム
- ポリリジン
食品に使われる主な保存料を挙げてみましたが、どれもカット野菜では使われていないものばかりです。
カット野菜やパッケージサラダで有名なサラダクラブのWebサイトを見ても「保存料は一切使用していません」という回答がされています。
そもそも厚生労働省の食品添加物リストを見ても、野菜類への使用は許可されていません。
言うなれば「カット野菜に保存料は使えない」訳です。
参照:厚生省行政情報-食品添加物リスト-添加物使用基準リスト 1
カット野菜で使われる食品添加物とは?
カット野菜には保存料は使われていませんが、製造段階で食品添加物が使用されている場合があります。
【カット野菜で使われる主な食品添加物】
- 次亜塩素酸ナトリウム……カット野菜の殺菌
- pH調整剤……食品の酸化防止
次亜塩素酸ナトリウムは、カット野菜に付着した菌を殺菌する目的で使用されています。
保存料は菌の侵入や増殖を防止して、腐敗が起こらないようにする「静菌」目的であり、殺菌効果はないのが大きな特徴です。
殺菌剤として使われる食品添加物は安全性が高く、包装される前に水で綺麗に洗い流される為、健康に害は与えません。
pH調整剤は食品の酸性、アルカリ性を調整することで、食品の酸化による変質を防止する「酸化防止剤」です。
説明だけ見ると「pH調整剤は保存料では?」と思ってしまいますが、pH調整剤は例えば「カットレタスの切り口が変色しないようにする」というように、変色による色や風味の劣化を防ぐ為に使われます。
保存料は「菌の増殖による品質の劣化を防ぐ」、酸化防止剤は「酸化による品質の劣化を防ぐ」という大きな違いがあります。
結論
「カット野菜は防腐剤が使われているから腐らない」と多々言われますが、実際には防腐剤や保存料は一切使われていません。
ただし製造の段階は殺菌剤や酸化防止剤が使われているので「カット野菜には食品添加物を使用していない」とは言えません。
カット野菜が変色せず、良い状態を保っているのは、食品添加物のお陰もありますが、徹底した温度・鮮度管理や、長期保存が可能な梱包パッケージなどの影響も大きいです。
カット野菜における保存料や防腐剤の心配はないので、その分安心して食べられるのではないでしょうか。