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食中毒を徹底予防!ジャーサラダの作り置きで気を付けるべきポイント8つ

ジャーサラダの作り置き

流行が続く「ジャーサラダ」ですが、夏場が近付くにつれてジャーサラダが原因と見られる食中毒が各地で起こっています。

ジャーサラダは「長期間の作り置きができる」「保存性に優れている」ことがメリットに挙げられていますが、衛生や安全性に関して充分に気を付けていないと、一気に危険な食品に早変わりしてしまいます。

では、どのような点に気をつければ、安心・安全なジャーサラダを作って食べられるのでしょうか?分かりやすくポイントをまとめてみました。

ジャーサラダで起こる食中毒を防ぐ方法

  • ビンや調理器具はしっかり消毒
  • 野菜や手は流水でキレイに洗う
  • 水気はしっかり切る
  • なるべく手を使わずに詰める
  • 半ナマの肉・魚介類・卵は避ける
  • ドレッシングを必ず入れる
  • 持ち運びする時は保冷剤を入れて
  • 当日~3日以内に食べ切る

ビンや調理器具はしっかり消毒

煮沸消毒

食中毒の原因となる細菌を死滅させ、発生を未然に防止するには、消毒の徹底化が大切です。

沸騰した水に一定時間つけることで消毒する「煮沸消毒(しゃふつしょうどく)」が良く使われます。

細菌は乾燥に弱いので「消毒+乾燥」をすることで、より防止効果が高まります。

【ビン】
1.最初に洗剤や流水でビンをキレイに洗います。
2.ビンが充分に入る大きさの鍋を用意して、ビン+フタ+ビンとかぶる程度の水を入れます。
3.強火で加熱。沸騰した水で、一定時間ビンを煮沸します。
目安時間は以下の通りです。水がグラグラと沸いてきて2~5分程度経てば大丈夫。
100度以上……30秒間、95度以上……5分以上、75度以上……15分以上
4.菜箸(さいばし)やトングを使って、ビンを鍋から取り出します。
ビンも水も非常に熱いので火傷に注意。
5.消毒済みのふきんや清潔なキッチンペーパーの上に逆さまにして置き、予熱で自然乾燥させます。

メイソンジャーは耐熱性があるので、煮沸消毒しても全く問題ありません。
ただし商品によっては耐熱性がなく、熱湯を注いだり直接火に近付けたりすると、破損する可能性が高いものもあります。

ガラスは「急激な温度変化があると割れる」という性質があります。
その為、沸騰した水に入れるのではなく、水と一緒に温めることで、温度変化を少なくして割れを防止します。

【ふきん】
洗浄したふきんは、以下の方法を使って消毒します。
●直射日光に当てる。
●煮沸と水洗い後に直射日光に当てる。
●塩素系の漂白剤に漬けた後、水洗いして、直射日光に当てる。

【まな板】
食器用洗剤で汚れを落とした後、以下の3通りの方法で除菌します。
●台所漂白剤のうすめ液(水1Lに対して10ml)を作り、ふきんを巻いたまな板を約30分つけ置きします。
●台所用漂白剤をスプレー後、木製は約2分、プラスチック製は約30秒置いた後、流水で30秒以上洗い流します。
●熱湯をまんべんなくまな板にかけます。
後は自然乾燥させればOK。

【包丁】
●熱湯をかけて、煮沸消毒する。
●塩素系漂白剤につけ置き、流水ですすぐ。
●アルコールスプレーを全体的に吹き付ける。


参照:細菌性食中毒の予防と対策(PDFファイル) – 三重県公式ウェブサイト

野菜や手は流水でキレイに洗う

洗う

野菜には様々な微生物や細菌が付着しており、食中毒の原因菌が含まれている場合も少なくありません。

野菜に付いた土や目に見えない汚れや細菌を落とすには、流水でキレイに洗うことが一番です。

レタスなど複数の葉っぱが重なっている葉物野菜は、1枚ずつバラバラにして洗うことで、葉と葉の間の土や細菌も落ちやすくなります。

また食中毒の原因菌は食材の切り口から増殖します。
市販のカット野菜を使う場合「洗わずに食べられます」と書いてあっても、長期保存を目的としたジャーサラダを作る場合は、きちんと良く洗うことが大切です。

手には様々な雑菌が付着しやすく、食中毒の原因菌やウイルスが食材に付く心配があります。

ジャーサラダを作ったり、食べたりする前には、石けんやハンドソープを使ってきちんと手を洗い、清潔なタオルで拭くことが必要です。

水気はしっかり切る

野菜の水気

細菌の繁殖にはが欠かせません。
夏に食中毒が多いのは、食中毒の原因菌が高温多湿な環境を好むのが大きな原因の一つです。

その為、洗った野菜の水気はしっかり切り、野菜の切り口から出る汁をこまめに拭き取ることで、細菌が繁殖しにくい環境を作ります。

なるべく手を使わずに詰める

手をしっかり洗ったつもりでも、自分では気付かない汚れが付いたり、残っていたりする場合があります。

特に長期保存を見込んだ作り置きをする時は、ビンに野菜を詰める時にトングや菜箸、使い捨ての調理手袋を使うことで、細菌の繁殖を防止します。

ちなみに使う野菜は市販のカット野菜の方が、包丁やまな板を使わずに済み、野菜に触る回数も減るので、安全性が高いかもしれません。

半ナマの肉・魚介類・卵は避ける

半ナマ食材

ジャーサラダは野菜以外に色々な食材を入れて、栄養バランスや見た目の良さをアップできます。

ただし中には入れるのを避けた方が良い食材もあります。
一緒に入れる野菜と比較して「傷みやすい食材」の例を、いくつか挙げてみました。

【気を付けたい食材例】
肉……生ハム、ベーコン、鶏肉、ツナ
魚介類……シーフードミックス(エビ、イカ、タコ、ホタテ、アサリなど)
卵……半熟卵、温泉卵

なるべく長期保存を考えている人は、菌の繁殖が防げる「75度以上の加熱を1分以上」を実践してみて下さい。野菜も生野菜ではなく、加熱調理をすることで、保存性がアップします。

加熱した食材はすぐにビンへ詰めると、腐りやすいので、完全に覚めた状態で行なうことが大切です。

ドレッシングを必ず入れる

ドレッシング

ドレッシングに含まれる食塩やお酢には、強い抗菌・防腐作用があります。

特にマヨネーズには、食中毒の原因となるサルモネラ菌や大腸菌O-157を死滅させる作用があることが分かっています。

どうしても細菌が繁殖しやすいジャーサラダを作る時は、ドレッシングを必ず入れることをおすすめします。

本来のジャーサラダの作り方は「ビンの底にドレッシングを入れて、野菜を詰め合わせていく」ですが「野菜を詰めた後、上からドレッシングをかけていく」方が、食材全体にドレッシングが行き渡り、より高い殺菌作用が期待できます。

持ち運びする時は保冷剤を入れて

食中毒が最も心配なシチュエーションが「家で作ったジャーサラダをランチの時間に食べる」「友人とのピクニックに持っていく」という場合です。

多くの食中毒菌は温度帯が10~45度で増殖しやすく、30~37度やジメッとした湿気を最も好みます。夏場になると食中毒が増えるのも納得ですね。

増殖がゆっくりになるのは10度以下。
冷蔵室の温度は約3~6度なので、ジャーサラダの保存場所として適していますが、常温に近い状態で長時間持ち歩いていたら……?

ジャーサラダは家庭内で食べるのが最も安全性が高いのですが「どうしても持ち歩きたい」という場合は、保冷剤や保冷バッグ、クーラーバッグを利用して、なるべく温度を上げないようにします。

また作って日が経ったものは、品質が劣化しやすく、持ち歩きには不適切なので、持っていく当日の朝や前日の夜に作ることをおすすめします。

特に食中毒が心配な夏場は、頑張ってジャーサラダを用意するよりも、コンビニやスーパーでサラダを購入した方が色々と楽だと思います。

当日~3日以内に食べ切る

早めに食べ切る

ジャーサラダは「保存性がある」「1週間持つ」など言われていますが、正直、過信しない方が良いです。

コンビニやスーパーなどで見かけるカット野菜の消費期限は、3~4日が限度(開封されていない状態で保存した場合)。

衛生環境の整った専門の工場で加工・生産されたカット野菜が3~4日しか持たないのに、一般家庭で作ったジャーサラダが「1週間持つ」と言うのは、非常にあやしい話だとは思いませんか?

実は「5日~7日持つ」と書いてあるジャーサラダのレシピは、良く見ると加熱処理してある食材を使ったマリネサラダに近いものが多いです。

それを「生野菜を使ったジャーサラダでも長期保存できる」と思ってしまうのがNGです。

ドレッシングを入れることで、多少殺菌作用は期待できますが、ジャーサラダは「瓶の底にドレッシングを入れて、野菜を詰めていく」スタイルなので、全ての食材にドレッシングがかかる訳ではありません。

その為、時期問わず(特に高温多湿になる6~8月)は、ジャーサラダは作ったらすぐに食べ切ることが大切です。

もし何日か置いておきたいならば、良く冷えた冷蔵庫に入れて2~3日中に食べ切るようにして下さい。

もちろん「怪しいと思ったら食べない」という勇気が必要です。
特に抵抗力の弱い小さな子どもや高齢者が、ジャーサラダを食べる時はより注意。

最後に

ジャーサラダで発生しやすい食中毒の原因菌は「病理性大腸菌」です。O-157やO-111などが有名ですね。
潜伏期間は12~72時間。症状は腹痛、嘔吐、下痢、37.5度の発熱など。

食べた後、しばらく経ってから急に気分が悪くなったら食中毒を疑ってみる必要があります。症状がひどい時は、病院(消化器科や内科)を受診します。

厚生労働省の平成26年直中毒発生状況を見ていて、興味深いことを見付けました。
「原因食品別腸管出血性大腸菌患者数の年次推移」を見ると、平成26年になって野菜類・加工品の患者数が急増しています。

原因食品別腸管出血性大腸菌患者数の年次推移

平成26年食中毒発生状況(PDFファイル) – 厚生労働省

私の想像ですが、ジャーサラダやカット野菜が人気になり、至る所で製造や販売、飲食が行なわれた結果、衛生や安全面に欠けたものも多く提供されたことで、食中毒が増えたのではないか?と考えます。

発生場所では「家庭」が0件になっていますが、単純に統計データとして出ていないだけで、実際は多くの人が食中毒や体調を崩しているように思います。

不確かな知識のまま、ジャーサラダやカット野菜が安全に食べられなければ、今後も食中毒は増え続ける一方です。

今後も美味しく食べ続ける為に「見た目の良さ」「美味しさ」だけではなく、安全性にも充分に気を配ってみて下さい。

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