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市販のカット野菜はなぜ色が変わらない?変色を防止する6つの対策

カット野菜の変色防止

野菜を切ると、その切り口は時間とともに変色していきます。

自分で作ったカット野菜と、スーパーやコンビニで売られている市販のカット野菜を比較すると、確実に市販のカット野菜の方が変色が起こっていません。

自分で切ると数時間~一晩で変色するのに、なぜ市販のカット野菜は変色しないのでしょうか。

一般的には「カット野菜は漂白しているから変色しない」と良く言われており「色が変わらないからカット野菜は危険」と考える人も少なくありません。

確かにカット野菜の中には漂白剤としても使われる塩素系殺菌剤を使用して、変色を防いでいるものもあります。ただし、それ以外にもカット野菜の変色を防止して、品質と鮮度をアップさせる対策がなされています。

野菜の変色の原因とは?

そもそも、なぜ野菜は切ってしばらく置くと、切り口が変色するのでしょうか。

野菜にはポリフェノールや酸化酵素などが含まれており、野菜をカットすると切断面が空気に触れて化学変化を起こすことで変色が起こります。

変色しやすい野菜としてはレタス、キャベツ、ナス、じゃがいも、れんこん、ゴボウ、アボカド。果物ではリンゴ、桃、バナナ、ナシなどがあります。

変色を防止する方法

  • 野菜をカットする切断刃の切れ味を良くする
  • カット数を少なくする
  • 洗浄する
  • 加熱する
  • 添加物を使う
  • 包装・保存状態に工夫

参考:カッ ト野菜 の品質保持研究の現状(PDFファイル)

野菜をカットする切断刃の切れ味を良くする

カット野菜に使われる、包丁やスライサーの切れ味によって変色の進み方が異なります。

切れ味の悪い刃で野菜をカットすると切断面が多く傷つき、空気に触れる部分が増えたり、野菜の汁が出やすくなったりするので、変色以外にも野菜が傷みやすい原因になります。

カット数を少なくする

細かく野菜をカットすればカットするほど、切り口の面積が増えて、変色が起こりやすくなります。

「丸ごと→半分カット→短冊切り→みじん切り」のように野菜が小さくなれば変色するスピードも早まります。

また品質を保持する時間も短くなるので、みじん切りや千切りキャベツよりも野菜炒め用のキャベツの方が賞味期限が長い傾向にあります。

洗浄する

水洗いをすると、野菜を変色させる成分が薄められたり、空気に触れずに済む為、変色を防ぎます。逆に不洗浄だと変色が急激に進みます。

また洗浄後、脱水をしないと品質が劣化して傷みやすくなるので、自宅でカット野菜を作る際は水で野菜を洗った後はしっかり水気を切っておくことが大切です。

加熱する

熱によって酵素の働きを弱くしたり、破壊したりすることで変色を防ぎます。

さつまいもやれんこん、ヤマイモなど、下ゆで済みカット野菜に多く用いられている方法です。

また市販の冷凍野菜は既に加熱してあることが多いですが、これは湯通しをすることで変色を防止する役割を担っています。

食品添加物を使う

皮をむいた後の野菜や、カット野菜の変色防止には食品添加物が使われています。
食品添加物という言い方の他に「保存剤溶液」「酸化防止剤」とも呼ばれます。

使われる食品添加物の濃度が濃ければ濃いほど、変色防止に効果を発揮します。
また変色防止の他にも、野菜についた細菌を消毒して腐敗を遅らせる働きがあります。

一番有名なのは塩素系殺菌剤の次亜塩素酸ナトリウムですが、使われている食品添加物は各メーカーによって異なります。

【変色防止で使われている食品添加物の例】

  • 塩素系殺菌剤(次亜塩素酸)
  • オゾン
  • 重曹
  • トレハロース
  • アジピン酸
  • pH調整剤
  • アスコルビン酸
  • エチルアルコール
  • 食用油

これらの食品添加物はパッケージの品質表示に書かれていないことが多いですが、カット野菜を出荷する前に水洗いされて食品添加物自体が洗い流されている為、表示義務がないのです。

また食品添加物を使わずに加熱や洗浄などで変色防止処理を行なう所もあります。

【参照】

保存・包装状態に工夫

低温で保存すると酵素の働きが急激に低下します。

カット野菜の洗浄を利用した冷水冷却や真空予冷装置を使って品温を一気に下げることで、野菜の呼吸速度を減らして変色を防ぎ、傷みにくくします。

低温状態を製造、出荷、流通、店頭の陳列まで保ち、変色が起きていないカット野菜だけがお店に並び、購入できる仕組みになっています。

「スーパーやコンビニで並んでいるカット野菜は変色していない」と言われるのは、変色したカット野菜は陳列棚からは撤去されているのも大きな理由です。

また包装状態もカット野菜の変色や品質に影響を与えます。

例えばファミーリーマートのカット野菜サラダは鮮度保持機能が高い「P-プラス」というフィルムを使ってパッケージされています。

フィルムにミクロの穴を開けることで、空気の入れ替えがしやすくなり、見た目の変色を防ぎます。
またニオイの発生も抑えることで、鮮度をアップさせ、品質を保っています。

例えばスーパーで良くある透明なパッケージとラップで包装された半分カットのレタスと、袋包装になっているカットレタスの場合、カットレタスの方が変色していないのは包装状態の差による所も大きいです。

最後に

変色は安全性に問題はなく、野菜が酸化して起きた変色部分を食べても健康に害はありません。

リンゴやゴボウを切ってしばらく置くと茶色に変色しますが、その部分を削って食べる人は少ないと思います。同様にカット野菜が変色していてもそのまま食べても大丈夫です。

ただし変色していると見た目が悪くて誰も買ってくれないので、カット野菜メーカーは変色を防止する様々な工夫をこらしています。

今回は市販のカット野菜の変色を防ぐ方法を紹介しましたが、家庭で作るカット野菜の変色防止にも応用できます。

【自作のカット野菜の変色を防止する方法】

  • 切れ味の良い包丁、スライサーを使う
  • カット野菜を水洗いして、良く水気を切る
  • 酢水やレモン水、塩水を作り、カット野菜をひたす
  • ゆでるなどで火を通す
  • ラップでしっかり包み、空気に触れないようにする
  • 冷蔵庫や冷凍庫に入れて低温を保つ

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